March 11, 2011

そしてこれからのこと

「あの日のこと」を書いてからまただいぶ日が流れた。今日は2011/8/21。
この震災で学んだことはあまりにも多いのだが、これからの自分にとって一番大事なことをツイッターに書いていたので、それを引用する。これも2011/4/27のことだ。

『うちの社長はハドソン川に飛行機を不時着させて乗員乗客の命を救った定年間近のベテラン機長の話をよくする。重要なポイントは、彼のパイロット人生の全てはその数分間のジャッジのためにあったのだということ。

私のこれまでの人生の経験は、とりあえず震災後3日間の働きには凝縮されていると思う。阪神大震災以前の学生時代にグローバルフォーラムのボランティアを経験し、阪神大震災のボランティアで人の善意が空回りする歯がゆさを経験した私だからこそできたことだと思う。

阪神大震災のときに比べれば、今何をすべきかを考えて適切な行動が取れたとは思っている。でも結局は救えたかもしれない命を救うことはできなかった。

次に似たような状況あるならば、今回で言えば津波が来る前に体育館の扉を壊して、少しでも生き延びる可能性が高いところへ避難させること。つまり本当の危機が訪れる前に、手遅れになる前に危機を察知して事前に対応すること。それが今回のリベンジであり、これからの人生の指針になる。』

津波が来る前に扉を壊すことができるか? 実はこれはとても難しい課題だと思う。まだ何も起きていない通常の世界で、起きないかもしれないリスクのために公共のものを破壊すること。実際にこういうことになってしまったら英雄だけど、結局何も起きなかったらただの馬鹿というか問題児の扱いを受けるだろう。

それでも自らの判断を信じて、そこへ踏み込むことができる人間になりたい。それが大きな課題なのだ。

もちろん、「扉を壊す」というのは今回のことに当てはめた場合のことであり、比喩的な意味に過ぎない。これから訪れる危機の内容や状況によって実際にやるべきことはそのつど異なる。訪れる危機は竜巻かもしれないし、集中豪雨かもしれし、テロだったり飛行機事故かもしれない。その危機をいち早く感じ取り、的確に緊急モードへギアチェンジすること。それが今回の危機を生き延びた我々の使命だと感じている。

Posted by blueskyland at 23:58:00 | from category: 震災関連 | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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