May 13, 2007

地底の森ミュージアムと太白山自然観察の森

今日は地底の森ミュージアムと太白山自然観察の森へ行きました。
太白山は2回目ですが前回は観察会のない土曜日だったのでガイドウォーク(観察会)に参加するのは今日が初めてです。

本当は午前中に太白山へ行くつもりでしたが、いつものように朝寝坊で家を出た時点で時間はギリギリ。しかも今日は仙台国際ハーフマラソンだとかであちこちで交通規制の準備が行われていて、道が思うように流れず10:00の観察会に間に合うのはもうムリ。そのときちょうど前を通ったのが地底の森ミュージアム。ちょうどいいので午前中の行き先はここに決定。

地底の森ミュージアム
地底の森ミュージアムは小学校の建設予定地の地下から見つかった2万年前の森林の木の根などの化石と焚き火の跡をそっくりそのまま保存している博物館です。館内で説明や案内をしてくれるのは地元のボランティアらしき年配の方で、発掘当時のことなど実感のこもった話を聞けたので理解しやすかった。展示の内容としては1時間くらいはしっかり勉強できた。ただ、たったひとつのネタで博物館をやっていくのは維持するのがけっこう大変だと思いました。

下の写真は地底の森ミュージアムの屋外展示の「氷河期の森」を再現した庭に咲いていた菖蒲です。氷河期にも咲いていたのでしょうか?
しょうぶ(仙台市太白区)2007/5/13


太白山自然観察の森
次の目的地は太白山自然観察の森。13:30からの午後のガイドウォークに参加しました。基本的には東京港野鳥公園の潮入りぐるっと観察会と同じようなスタイルで、レンジャーと一緒に下の写真のような遊歩道をぐるっと一周して、その中でいろいろなものを見つけて見せてくれます。けっこう広いので歩き応えがありました。
自然観察会(太白山自然観察の森・仙台市太白区)2007/5/13


最初に見たのはなんちゃら蝶の幼虫が今年はぜんぜん見られないという現場。今年はずいぶん早くから暖かかったので、蝶の卵が早い段階でふ化してしまい、そのあと雪が降るくらい寒くなったので幼虫が死んでしまったのではないかということです。暖冬が蝶にとっては思いがけず大きな痛手になっているようです。

その次に見たのがシュレーケルアオガエルの卵。モリアオガエルのように白い泡で包まれているけれど、卵を産むのが木の上ではなくて水の上。卵からふ化するまではこの泡が守ってくれるので外敵に襲われることはないそうです。でもふ化する時期になると生まれたばかりのおたまじゃくしを狙ってアカハライモリなどが集まってくるそうです。シュレーケルという名前が外国っぽいけれど、れっきとしたニホンのカエルで、シーボルトが欧州に持ち帰って欧州の研究者が名前をつけたそうです。声は聞こえたもののカエル自体は見られませんでしたが、アマガエルをバカでかくしたイメージだそうです。ルルル・・・って感じのきれいな声で鳴きます。

次にいっぱい見たのが「おとしぶみ」の仲間。葉っぱを切って、葉巻のように丸めて中に卵を産みます。木の種類ごとに虫も決まっていて、今日見ただけでも3〜4種類いたと思います。とても覚え切れませんでした。

今日ちゃんと覚えたは下の写真のマガタマハンミョウです。まず名前が覚えやすい。ハンミョウは林道などであたかも人の道案内をするかのように人の前を飛んでいくことが知られていますが、このハンミョウははんと羽が退化して飛ぶことができません。だから道案内はなし。そのかわり走りがとても早く、非常にすばしっこい虫でした。
マガタマハンミョウ(太白山自然観察の森・仙台市太白区)2007/5/13


他にもいろいろ見ましたが、さすがに覚えきれません。里山の自然もまだまだ奥が深そうです。

あと、今日の収穫は3月にみたこのカエルの正体がわかりました。
こいつの名前わかりました。「ニホンアカガエル」(仙台市宮城野区)2007/3/28

どういう種類なのかずっと気になっていたのですが、ネイチャーセンターみたいなところの図鑑を見て、レンジャーさんにも話を聞いてわかりました。
「ニホンアカガエル」といいます。やはり春先に冬眠から覚めて産卵を行い、また春眠に戻るというヒキガエルの仲間に似た生活サイクルを持っているカエルです。まだ寒い中、産卵のために出てきたのだろうという予想はビンゴでした。
でも種類としてはヒキガエルの仲間とは違い、トノサマガエルと同じ仲間ということです。確かに後姿は特大のトノサマガエルって感じです。
そして生息エリアはなんと、本州・四国・九州にさらに隠岐・八丈島・・・ってほとんど全国に生息しているってことだそうです。むしろ仙台は北限に近いということになります。しかし大阪でも京都でも福山でも、こんなカエルは見たことがありませんでした。

観察会に参加してみて、やはり初心者には観察会は良いと思いました。同じコースを一人で歩いても見るべきポイントがわからないのでほとんど何も気が付かないまま通過してしまったと思います。観察会のテーマは毎月変わるらしいので、次は6月に来てみようと思います。

最後の写真は観察会のあとに撮ったミニつつじ。本当の名前は忘れました・・・。
ミニつつじ(太白山自然観察の森・仙台市太白区)2007/5/13


20:36:00 | blueskyland | | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks